東京プロジェクト 活動記録

2011年

2011年

2月

20日

シンポジウム『いのちつながれ小笠原』(主催:(社)東京都獣医師会)の開催に協力しています

 世界自然遺産登録を目指す小笠原諸島では、野生化したイエネコが、アカガシラカラスバトやオガサワラオオコウモリ、メグロなどの固有種をはじめ、野生動物を捕食するなど、小笠原諸島の生物多様性に被害を及ぼしていて、島内の関係機関、団体が飼い主のいないネコを捕獲し、東京に搬出する活動を2005年より続けています。東京に引っ越してきたネコたちは、(社)東京都獣医師会の有志病院で馴化され、家庭飼育動物として暮らしています。

 また、家庭飼育動物の適正飼養普及活動として行われている、同会小笠原動物医療派遣団による父島、母島での派遣診療も3年目となりました。

 

 NPO法人どうぶつたちの病院は、世界自然遺産登録を目指す小笠原の野生を守る活動の一環として、現地に獣医師を置き、外来生物であるイエネコの飼育実態調査や適正飼養普及活動を行うほか、(社)東京都獣医師会の小笠原動物医療派遣団を支援してきました。

 2011年2月20日(日)に東大一条ホールで開催されるシンポジウム『いのちつながれ小笠原』(主催:(社)東京都獣医師会)の開催にも協力しています。

 

 小笠原諸島の大切さをあらためて見つめ、ネコを生かしたまま排除する活動の報告をするこのシンポジウム『いのちつながれ小笠原』では、関係機関の活動を紹介するパネル展示のほか、小笠原の物産販売が行われます。

 

 NPO法人どうぶつたちの病院ブースでも、アカポッポ(アカガシラカラスバト)のオリジナル商品やオガサワラシジミグッズの販売も行います。

 

 春の待ち遠しい東京で、『熱い』小笠原を感じに来て下さい。

 

 ■■ 都民公開シンポジウム『いのちつながれ小笠原』 ■■

  主催:(社)東京都獣医師会

  日時:2011年2月20日(日曜日) 13時~17時

  会場:東大農学部一条ホール

  参加費:無料

 

   プログラム:

  ・会長挨拶 村中 志朗(社団法人 東京都獣医師会・会長)

  ・基調報告

  「小笠原の自然の価値と希少動物保護の取り組み」

   川上 和人(独立行政法人 森林総合研究所・主任研究員)

  ・現地からの最新情報レポート

  「希少動物保護を目的としたイエネコ対策の意義と実際」

   鈴木 創(NPO法人小笠原自然文化研究所・副理事長)

  ・東京都獣医師会の取り組み

  「動物医療による世界自然遺産への貢献」

   高橋 恒彦(社団法人 東京都獣医師会小笠原動物医療派遣団・団長)

  ・小笠原村の取り組み

  「世界自然遺産登録と小笠原の未来」 

    石田 和彦(小笠原村・副村長)

  ・パネル討論

   コーディネータ:

    羽山 伸一(社団法人 東京都獣医師会野生動物対策委員会・委員長)

   パネラー:

    川上 和人(独立行政法人 森林総合研究所・主任研究員)

    鈴木 創(NPO法人小笠原自然文化研究所・副理事長)

    高橋 恒彦(社団法人 東京都獣医師会小笠原動物医療派遣団・団長)

    石田 和彦(小笠原村・副村長)

    小松 泰史(社団法人 東京都獣医師会・副会長) 

 

 司会 幅田 慶子(社団法人 東京都獣医師会・理事)

2011年

2月

07日

「野生動物を守る―地域と動物園の連携」(主催:多摩動物公園野生生物保全センター)に参加しています

 多摩動物公園(東京都日野市)は、小笠原の希少野生動物であるアカガシラカラスバトの分散飼育、オガサワラシジミの飼育下繁殖に取り組み、また、ツシマヤマネコの糞便中のホルモン分析など、繁殖生理に関わる研究を行っています。

 

 ■企画展「地域で守る・動物と自然」

  会期: 2011年2月3日(木)~3月22日(火)

  会場: 多摩動物公園ウォッチングセンター「展示ホール」

ウォッチングセンター「展示ホール」で開催中のパネル展
ウォッチングセンター「展示ホール」で開催中のパネル展
どうぶつたちの病院販売ブース
どうぶつたちの病院販売ブース

  この多摩動物公園で開催されている企画展で、どうぶつたちの病院は、パネル展示による活動紹介をし、と2月5日(土)、6日(日)の両日にはオリジナル商品の販売を行いました。

オガサワラシジミのポストカードと立体シールなど(製作:松野由起子) http://blog.goo.ne.jp/mao_nyan_hompo 

オガサワラシジミの一筆箋(製作:斉藤たまき) http://members.jcom.home.ne.jp/tamas.factory/

ツシマヤマネコ手ぬぐいの新色をお披露目しました。

2010年

2010年

10月

02日

東京でできる野生動物保護活動『2010 動物感謝デーin JAPAN』に出展しました

東京でできるツシマヤマネコやアカガシラカラスバトの保護活動

『2010 動物感謝デーin JAPAN』に出展しました

 

(社)日本獣医師会が主催する『2010 動物感謝デーin JAPAN』に出展し、動物医療を通じた希少野生動物の保護活動の紹介をしました。対馬や小笠原に住んでいなくても、東京でツシマヤマネコやアカガシラカラスバトの絶滅回避の活動ができます。麻布大学『ヤマネコ人形劇団』による人形劇「ツシマヤマネコを知ろう!」の上演やどうぶつたちの病院オリジナル商品の販売、2011年2月20日に東京で開催されるシンポジウム『いのちつながれ小笠原』の宣伝も行いました。

ツシマヤマネコ人形劇団
ツシマヤマネコ人形劇団
オリジナルグッズの販売
オリジナルグッズの販売
(社)東京都獣医師会小笠原シンポジウムの予告
(社)東京都獣医師会小笠原シンポジウムの予告
みなさんお疲れさま
みなさんお疲れさま

2010年

10月

02日

東京でできる野生動物保護活動~10/2(土)『動物感謝デー』に出展

東京でできるツシマヤマネコやアカガシラカラスバトの保護活動

『2010 動物感謝デーin JAPAN』に出展します。是非来てください!

 

(社)日本獣医師会が主催する『2010 動物感謝デーin JAPAN』に出展し、動物医療を通じた希少野生動物の保護活動の紹介をします。対馬や小笠原に住んでいなくても、東京でツシマヤマネコやアカガシラカラスバトの絶滅回避の活動ができます。獣医畜産系の学生たちの楽しい企画やどうぶつたちの病院オリジナル商品の販売も行います。『どうぶつたちの病院』、『(社)東京都獣医師会』ブースでお待ちしています。

 

2010 動物感謝デーin JAPAN

 ◆日時:2010102日(土)10時から17

 ◆場所:駒沢オリンピック公園

  ◆入場無料、動物同伴可

 詳しくは『2010 動物感謝デーin JAPAN』webサイト http://doubutsukansha.jp/

 

2009動物感謝デーの様子
2009動物感謝デーの様子

2008年

2008年

10月

23日

どうぶつたちの病院は(社)東京都獣医師会の小笠原動物医療派遣団を支援します

世界自然遺産登録を目指して外来動物対策と自然再生に取り組む小笠原諸島の父島、母島に(社)東京都獣医師会が動物医療団を派遣するにあたり、NPO法人どうぶつたちの病院は父島常駐スタッフを中心に派遣と受け入れの支援を行っています。

  派遣期間:2008年10月29日~11月3日
  (術後管理等のため一部の要員は11月9日まで)
  派遣場所:東京都小笠原村父島および母島
  派遣人員:獣医師5名 動物看護師1名
  活動内容:マイクロチップによるネコの個体登録、ネコの不妊化手術、イヌおよびネコ等飼育動物の健康診断など
  ※派遣団は10月29日10時、東京・竹芝桟橋からおがさわら丸で出航

この「小笠原動物医療派遣団」を要請したのは地元NPOや行政でつくる「小笠原ネコに関する連絡会議」(注)。カツオドリやアカガシラカラスバトなどを捕食する恐れのある飼い主のいないネコをこの鳥たちの繁殖地で保護し、東京へ引っ越しさせる活動を2005年から行っています。NPO法人どうぶつたちの病院は、やんばるや西表、対馬での活動実績を基に小笠原のネコ対策に協力し、保護されたネコや野生動物のための動物医療支援をして来ました。

2006年7月NPO法人どうぶつたちの病院は、(社)東京都獣医師会と合同で小笠原へ5名を派遣しました。ここで、小笠原の外来動物の状況を視察するとともに、父島、母島において「どうぶつ懇談会」に参加し、野生動物を守るためには家庭動物を適切に飼育することが重要であると、やんばる、西表、対馬の活動を紹介しました。
また、(社)東京都獣医師会主催のシンポジウム『小笠原の希少野生動物を守る』に協力し、関東・東京地区獣医師会連合会主催のシンポジウム『小笠原の希少動物を守る』~私たちにできる小笠原の野生生物保護~に開催協力しました。

2008年1月に小笠原父島で開催された『アカガシラカラスバト保全計画づくり国際ワークショップ』を共催し、事務局長以下7名が参加しました。
現在は、父島に職員を常駐させ、飼い主のいないネコ対策の基礎となるネコの飼育実態や、集落内のネコの生息状況を調べる「動物調査」を昨年の母島に続き環境省からの委託を受けて行っています。

NPO法人どうぶつたちの病院は、やんばる、西表、対馬に続き、小笠原の外来動物対策と自然再生に取り組んで行きます。

(注)「小笠原ネコに関する連絡会議」:環境省小笠原自然保護官事務所、小笠原総合事務所国有林課、東京都小笠原支庁、小笠原村、小笠原村教育委員会、NPO小笠原自然文化研究所

関連HP一覧

(社)東京都獣医師会
http://www.tvma.or.jp/wildanimals/index.shtml

環境省 小笠原自然情報センター 
http://ogasawara-info.jp/


NPO小笠原自然文化研究所
http://www.ogasawara.or.jp/

協力

(財)自然保護助成基金

富士フィルムメディカル株式会社
日本光電東京株式会社
フクダエム・イー工業株式会社
木村医科器械株式会社
共同酸器株式会社
日本全薬工業株式会社 東京事業所
株式会社トップ ブロードケア事業部
株式会社KMYメディカル

 

2008年

10月

03日

アカガシラカラスバト絶滅回避のためにあかぽっぽ祭でオリジナル商品の販売をします

2008年11月上野動物園で開催されるアカガシラカラスバト特別展「あかぽっぽ祭り」においてNPO法人どうぶつたちの病院は小笠原の野生動物などをモチーフにしたオリジナル商品の販売行います。

毎週日曜日(2日、9日、16日、23日、30日)と講演会のある15日(土)に開店。
不忍池のほとりで、あかぽっぽと一緒に待ってます。 
どうぶつたちの病院は、小笠原のネコ問題解決に向けて、対策の基礎となるネコの飼育実態と集落内のネコの生息状況を把握するため、2007年に母島で、2008年に父島で「どうぶつ調査」を行いました。

2008年10月(社)東京都獣医師会が小笠原動物医療派遣団を派遣し、小笠原ネコに関する連絡会議と共催で、父島・母島において派遣診療をします。どうぶつたちの病院は現地に職員(獣医師・東京都獣医師会会員)を常駐させ受け入れの調整を行っています。

2008年

9月

14日

どうぶつたちの病院オリジナル商品の販売をします。2008動物感謝デーin JAPAN

NPO法人どうぶつたちの病院は、2008動物感謝デーin JAPAN(主催:日本獣医師会)にブース出展し、アカガシラカラスバトをはじめ、小笠原の野生動物をテーマにしたオリジナル商品の販売を行います。
どうぶつたちの病院ブースでは、(社)東京都獣医師会やNPO法人小笠原自然文化研究所と協力して、小笠原ネコに関する連絡会議*と(社)東京都獣医師会が小笠原の野生を守るために行っている飼い主のいないネコの島外搬出活動を紹介し、環境省製作のパンフレット「島ネコマイケルの大引っ越し」を配布いたします。
ぜひ、ご来場ください。

日時:2008年10月4日(土)10時から17時
場所:東京都立駒沢オリンピック記念公園 中央広場

*小笠原ネコに関する連絡会議:小笠原総合事務所国有林課、東京都小笠原支庁、小笠原村役場、小笠原村教育委員会、NPO法人小笠原自然文化研究所、環境省小笠原自然保護管事務所


2008年

5月

01日

ヒトとペットと野生動物が共存できる社会をつくる人たちのお話  絵本『島ネコマイケルの大引っ越し』誕生

小笠原の父島、母島から1000キロメートルの太平洋を越えて、40頭のネコたちが、東京の動物病院へ引っ越して来ました。このネコたちは、元は人に飼われていたのでしょうけれど、島では、森の中で、野生動物を食べて生き延びていました。

小笠原には、世界でここにしかいない希少動物たちが生きています。飼い主のいないネコは、外来生物として、この小笠原の希少野生動物の生存を脅かしていました。
小笠原の野生を守るために、さまざまな立場の人たちが、このネコたちを捕獲することにしました。しかし、捕獲したネコをどう処分するのか、外来動物であるネコの排除にとって最大の障壁にぶつかりました。

海外では、希少野生動物保護のために外来動物であるネコを、射殺や毒餌で殺してその地域からなくすことが行なわれました。しかし、小笠原の人たちは、ネコを殺さずに、野生動物の暮らす地域からなくす方法を探しました。

飼い主がいない、この猛々しいネコたちを、引き取って、人と暮らせるネコに教育して、新しい飼い主さんの家族にしてもらおうと社団法人東京都獣医師会の会員病院が、小笠原のネコの引き取りに手を挙げました。

2005年小笠原からネコたちの大引っ越しが始まりました。
今、約40頭の島ネコたちが、動物病院で人と暮らす生き物としての暮らしをよみがえらせ、新しい家族との出会いを待っています。
このネコたちの引っ越しの模様を1冊の絵本にしました。

環境省が編集、発行した『島ネコマイケルの大引っ越し』です。NPO法人どうぶつたちの病院は、東京都獣医師会会員動物病院へのアンケート調査や、小笠原への取材などを重ね、この『島ネコマイケルの大引っ越し』に編集協力しました。

お問い合わせは、環境省小笠原自然保護官事務所へお願いいたします。
環境省関東地方事務所HP↓
http://kanto.env.go.jp/to_2008/0423a.html

2008年

2月

15日

アカガシラカラスバト保全計画づくり国際ワークショップを共催しました

イラスト/デザイン 斉藤たまき
イラスト/デザイン 斉藤たまき

2008年1月10日から12日まで小笠原父島でアカガシラカラスバト保全計画づくり国際ワークショップが開かれ、NPO法人どうぶつたちの病院は、東京でのプレを含め事務局長はじめ7名が以下の4つのワーキンググループに参加しました。

世界で小笠原諸島にしかいないアカガシラカラスバトの絶滅回避のために各分野の専門家、関係者、地域住民120名が小笠原・父島に集まり、課題を上げ、解決への具体的な行動計画を立てました。

このIUCNの野生生物保全繁殖専門家グループ(CBSG)を交えた「国際ワークショップ」という手法は、世界65カ国、170種以上の絶滅危惧種の保全計画づくりに採用され、日本では、2006年1月にヤンバルクイナとツシマヤマネコで行なわれた実績があります。

「アカガシラカラスバトと共存する地域づくり」
「生息域内保全 個体群と生息環境」
「生息域外保全  動物園における飼育下繁殖」
「PHVA 個体群存続可能性分析」
の4つのワーキンググループに別れ、各グループ数十にも及ぶ具体的課題を抽出、関連する課題をまとめて全体会に持ち寄り、参加者全員による投票で最優先課題がネコ問題であることを合意しました。

 

これを受け、NPO法人どうぶつたちの病院はどうぶつ医療を通じて、アカガシラカラスバトはじめ小笠原の野生動物を守るため、また小笠原で飼育されているネコたちの家庭動物としての暮らしを守るために活動を続けます。

2008年

1月

02日

アカガシラカラスバト保全計画づくり国際ワークショップ共催

世界に40羽、小笠原諸島にしかいないアカガシラカラスバトの絶滅回避のために各分野の専門家、関係者、地域住民が小笠原・父島に集まって課題を挙げ、解決への具体的な行動計画を立てて、実行の第一歩を踏み出します。

 

このIUCNの野生生物保全繁殖専門家グループ(CBSG)を交えた「国際ワークショップ」という手法は、世界65カ国、170種以上の絶滅危惧種の保全計画づくりに採用され、日本では、2006年1月にヤンバルクイナとツシマヤマネコで行なわれた実績があります。

NPO法人どうぶつたちの病院は、ツシマヤマネコ、ヤンバルクイナに続き、このアカガシラカラスバト保全計画づくり国際ワークショップを共催し、事務局長をはじめ6名が参加します。

また、父島や母島のアカガシラカラスバトに関わる人たちと協働で、利益の全額が野生動物保護に使われる「はと商品」を開発、これを手数料なしで販売する地元商店の協力を得て2008年元旦より父島で販売開始しました。

 

2008年1月10日~12日
東京から1000キロ離れた父島で
小笠原の自然再生を実現する第2幕が上がります。

 

2007年

2007年

9月

05日

報告 『小笠原の希少動物を守る』~私たちにできる小笠原の野生生物保護~

アカガシラカラスバト、オガサワラオオコウモリなど小笠原の希少動物を守るために、NPO法人どうぶつたちの病院は、どうぶつ医療の提供を行なうとともに、関東・東京地区獣医師会連合会主催のシンポジウムに開催協力し、350名の方々にご参加いただきました。

今後も島からの要望に応え、小笠原の「野生を守る仕事」を進めてゆきます。シンポジウムにお越しいただいた350名のみなさま、ありがとうございました。


お越しいただけなかったみなさまへ、簡単ですが、プログラムに沿って報告をさせていただきます。

【シンポジウム報告】
シンポジウム 『小笠原の希少動物を守る』
~私たちにできる小笠原の野生生物保護~
2007年9月2日(日)15時から17時10分
タワーホール船堀5階大ホール
主催:関東・東京地区獣医師会連合会
企画:(社)東京都獣医師会
協力:NPO法人どうぶつたちの病院

挨拶   手塚 泰文  
        関東・東京地区獣医師会連合会  東京都獣医師会会長

基調講演「(社)東京都獣医師会における希少野生動物保護の取り組み」
   羽山 伸一  (社)東京都獣医師会野生動物対策委員長
小笠原の希少野生動物を捕食するおそれのある飼い主のいないネコを環境省・林野庁・東京都が緊急捕獲するにあたって協力要請を受けた(社)東京都獣医師会は、会員病院でネコたちを引き受け、人に慣らし、新しい飼い主に譲渡する活動を行なっています。この島ネコたちを受け入れることで、病院スタッフたちは、「小笠原の希少動物を守っている」という気持ちから「飼えて楽しい」「かわいい」・・・などに変化しました。どうぶつ医療に携わる人間の原点がここにあるようです。

現地報告 「小笠原の危機」
   鈴木 創 NPO法人小笠原自然文化研究所事務局長
小笠原の希少動物を守るために外来種であるネコを捕獲。東京の動物病院で、「猛獣」から「ただのネコ」になり、病院スタッフにねこかわいがりされる様子を知るにつけ、小笠原におけるネコ問題の解決は、トリを守るだけではなく、ネコを守ることにもなるとの認識が芽生えました。同時に、ネコの捕獲、一時飼養、搬出などに続々と関わる個人、団体が現れ、小笠原の野生を守る取り組みは、島の中でも拡がりを見せています。

先進地報告 「やんばるの危機」
   長嶺 隆 NPO法人どうぶつたちの病院事務局長 
ヤンバルクイナの絶滅を回避するために、ヤンバルクイナの生存を脅かす飼い主のいないネコの保護収容、どうぶつ病院のないやんばる地域での飼いネコに対する不妊化手術の実施、捨てネコ防止の活動、交通事故などで傷ついたヤンバルクイナの治療、野生に帰せないヤンバルクイナの飼育・繁殖、ネコやマングースなど捕食者がいないシェルターの建設や運営・・・・。沖縄の中だけでなく、全国のさまざまな人たちとの協働で、やんばるの野生を守る動きが地域に根付いてきています。どうぶつ医療を通じてこの活動にかかわることで、獣医師の可能性を感じ、「獣医師でよかった」との思いを強くしています。

パネル討論 
コーディネータ:林良博 東京大学教授
パネリスト  
 鈴木創 (NPO法人小笠原自然文化研究所)
 中山隆治(環境省小笠原自然保護官事務所首席自然保護官)
 長嶺隆 (NPO法人どうぶつたちの病院)
 湯村義夫(小笠原村企画政策室長)
 羽山伸一(東京都獣医師会)

小笠原の自然再生を実現するために、小さくてもよいから実績をひとつずつ積み上げよう。そのひとつとして、ネコ問題を解決しよう。この2年の間に「飼い主のいないネコ」をゼロにしようという方向が見えました。

NPO法人どうぶつたちの病院は(社)東京都獣医師会とともに、小笠原のネコ問題を解決するための輪に加わります。たくさんの知恵、さまざまな技が必要です。力を貸してください。

2007年

7月

31日

『小笠原の希少動物を守る』~私たちにできる小笠原の野生生物保護~シンポジウムを開催いたします。

ポスターデザイン/稲葉 慎
ポスターデザイン/稲葉 慎

小笠原では、外来種である飼い主のいないネコたちを捕獲し、島の外へ引っ越しさせる活動が効を奏して、アカガシラカラスバト、オナガミズナギドリ、カツオドリの繁殖が再開されています。
  
この取り組みとその成果を多くの方々に伝え、みなさんのお力をお借りして、当分の間続けなければならないこの活動をさらに拡げて行きたいと思います。

関東地区獣医師会連合会大会の行事ではありますが、一般公開いたします。当法人の長嶺事務局長が、やんばる、西表、対馬でのヤンバルクイナ、イリオモテヤマネコ、ツシマヤマネコ保護活動とその成果を報告し、どうぶつたちの病院が、外来種対策や希少種保護活動を支援する小笠原から、NPO法人小笠原自然文化研究所の鈴木事務局長にお越しいただき、なかなか知ることの出来ない現地の状況をお聞きします。
 
パネルディスカッションでは、小笠原村、環境省からのご参加もいただき、世界遺産登録地にふさわしく小笠原の自然を再生するために、民間、行政、そしてわたくしたちひとりひとりが今、何を始めるかを討議したいと思います。
 
 
夏の終わりとは言え、まだまだ残暑の厳しいころと思いますが、ご参加をお待ちしております。よろしくお願いいたします。

プログラム

司会 小松 泰史 (社)東京都獣医師会副会長

基調講演
「東京都獣医師会による希少動物保護の取り組み」
   羽山伸一 (社)東京都獣医師会野生動物対策委員会・委員長

現地状況報告
「小笠原の危機」
   鈴木創 NPO法人小笠原自然文化研究所・事務局長

先進地報告
「やんばるの危機」長嶺隆 NPO法人どうぶつたちの病院・事務局長

パネル討論
コーディネータ:
林良博 東京大学農学部・教授、中央環境審議会動物愛護部会長、 (財)山階鳥類研究所副所長、兵庫県森林動物研究センター所長
パネラー:
  羽山伸一 (東京都獣医師会)
  長嶺隆  (NPO法人どうぶつたちの病院)
  鈴木創 (NPO法人小笠原自然文化研究所)
  湯村義夫 (小笠原村企画政策室長)
  中山隆治 (環境省小笠原自然保護官事務所首席自然保護官)


どうぶつたちの病院HP関連記事
http://www19.jimdo.com/app/s9e359f90aad11aeb/p7db06d8d4031d39e/#
http://www19.jimdo.com/app/s9e359f90aad11aeb/p0f0a2103f766793d/#

2007年

1月

18日

カエルツボカビ症侵入緊急事態宣言

世界の両生類の急速な絶滅の原因のひとつと考えられる
ツボカビ症が2006年12月に日本においても発見されたことを受け、
動物医療を通じて野生動物の保護活動を進める団体として
「カエルツボカビ症侵入緊急事態宣言」を共同で発信いたしました。
                     
全文を掲載いたします。

 

カエルツボカビ症侵入緊急事態宣言 
                2007年1月13日


共同署名団体
爬虫類と両生類の臨床と病理のための研究会
日本野生動物医学会
日本生態学会・自然保護専門委員会
日本爬虫両棲類学会
野生動物救護獣医師協会
日本動物園水族館協会
野生生物保全繁殖専門家グループ日本委員会(CBSG Japan)
世界自然保護基金ジャパン
日本自然保護協会
日本野鳥の会
生物多様性JAPAN
日本鳥類保護連盟
山階鳥類研究所
日本両生類研究会
オオサンショウウオの会
NPO法人どうぶつたちの病院

 

 

世界の両生類(カエル、サンショウウオ、イモリなど) 5,743種のうち、120種が 1980年以降に絶滅したと推測され、さらに1,856種(32%)は絶滅のおそれがあるとされています。このような急激な絶滅を加速させている原因の一つとして、1998年に発見された「ツボカビ症(chytridiomycosis)」があげられています。現在、ツボカビはIUCN(国際自然保護連合)による外来生物ワースト100にもリストされ、世界的な監視が必要とされている感染症です。
ツボカビ症は、真菌の一種であるBatrachochytrium dendrobatidisによって引き起こされ、致死率が高く(90%以上)伝播力が強いために世界中で猛威をふるい、すでにオーストラリアや中米の両生類が壊滅的な打撃を受けています。また、野外における防除方法は、確立されていません。野外のカエルに流行した場合、根絶は不可能です。このため、オーストラリアでは輸出入検疫を強化するなど、国をあげて対策に取り組んでいるところです。
この感染症が原因でカエルの個体数が減少したり、絶滅に至る可能性があります。多くのカエル類が減少すると捕食していた昆虫などの増加、カエル類を主な餌としていた上位の捕食者(鳥類やヘビなど)への影響からわが国固有の生態系全体が破壊されてしまう恐れがあります。
ツボカビ症が確認されていないのは、これまでアジア地域のみとされてきました。残念ながら、国内の飼育中のカエルから2006年12月25日にツボカビが検出され、初めてわが国への侵入が確認されてしまいました。
 私たち共同署名団体は、この事実を重く受け止め、緊急事態を宣言いたします。わが国に生息する両生類と生物多様性を保全するため、私たち専門家は速やかに行動計画を策定し、可能な限りの努力を尽くす所存です。同時に、それぞれの主体に対し、責任ある行動と以下の提案の実施を期待します。


国民の皆様へ

地球規模で両生類が絶滅の危機にあることを理解し、むやみに野生の両生類をペットとして飼育することは慎んでください。なお、ツボカビは、両生類以外には、人を含めた哺乳類、鳥類、爬虫類および魚類には感染したという報告はありませんので安心してください。
すでに飼育している場合、飼育中の個体に異変があれば、すみやかに動物病院や専門の研究機関へ連絡をしてください。ツボカビは、水中を浮遊するため、水の管理が最も重要です。死亡したカエルを飼育していた水槽や水は感染源となります。これらの汚水などを排水口や野外に排水することは、禁物です。当然のことですが、飼育している個体を野外に放つことや死亡した個体を野外に投棄することは絶対にやめてください。飼育中の個体に異変があった場合には、野外の両生類との接触を避けてください。

動物輸入および販売業者の皆様へ

取り扱っている個体に異変が見られた場合は、すみやかに動物病院や専門の研究機関へ連絡をしてください。もし、輸入先の国がツボカビ症の汚染地域である場合には、輸入個体が病原体に汚染していないことを確認してください。また、販売を目的とする採集は、控えてください。

大学、研究機関、動物園、水族館の皆様へ

両生類を取り扱っている施設では、検疫体制を強化し、必要に応じて予防措置を講じてください。感染が疑われる場合には、すみやかに専門の研究機関に連絡してください。また、ツボカビ症についての正確な情報の周知に努めてください。

マスコミの皆様へ

地球規模で両生類が絶滅の危機に瀕していること、ツボカビ症による深刻な影響が世界各地で広がり国際的な共同行動が必要であること、すでにわが国にツボカビ症が侵入し、放置すれば取り返しがつかなくなるおそれがあることなど、メディアを通じて正しい知識を広く国民へ伝えてください。

関係省庁の皆様へ

ツボカビ症の侵入により、わが国の生物多様性に取り返しのつかない影響をおよぼすおそれがあることから、実態調査、検疫の強化、販売・流通の監視、検査体制の確立等、すみやかな対策の実施や法制度の見直しを行ってください。

自然観察や野外調査を行なっている皆様へ

同時に多数の両生類が死んでいた場合は、すみやかに動物病院や専門の研究機関へ連絡をしてください。不必要な生体の採集・持ち帰りは控えてください。また、ツボカビ症が流行している国でトレッキングに使った靴は、靴底に付いた土を良く洗ってから使って下さい。

 関連情報参照ホームページ 
 本件に関する詳細な情報(ツボカビ対策解説書、Q&A等)は、次のホームページに掲載されております。
日本動物園水族館協会 http://www.jazga.or.jp/
日本爬虫両棲類学会 http://zoo.zool.kyoto-u.ac.jp/herp/indexj.html
(本件に関する連絡先)
日本野生動物医学会 e-mail: zoo_and_wildlife@yahoo.co.jp
爬虫類と両生類の臨床と病理のための研究会 e-mail: v-path@azabu-u.ac.jp
以上

2006年

2006年

12月

23日

報告 「小笠原の希少動物を守る」シンポジウム

どうぶつたちの病院が協力開催した
シンポジウム
「小笠原の希少動物を守る」
http://www19.jimdo.com/app/s9e359f90aad11aeb/p7db06d8d4031d39e/#
にご参加をいただきありがとうございました。

(社)東京都獣医師会主催のシンポジウムでありながら、動物医療関係者以外にも多数ご参加いただいたことは、世界遺産登録候補としての小笠原への関心の高まりの表れでもあり、小笠原の外来動物の具体的で実効性のある対策への期待であると受け止めています。

今後とも、どうぶつたちの病院の「野生を守る仕事」にご注目ください。

お越しいただけなかったみなさまへ、簡単ですが、プログラムに沿って報告をさせていただきます。

【開会挨拶】

 小出 充 (東京都獣医師会野生動物対策委員会・副委員長)

【趣旨説明】

 羽山 伸一 (東京都獣医師会野生動物対策委員会・委員長)
「外来種として生態系を壊しているネコに対する西表、やんばる、対馬における対策を紹介。小笠原での希少野生動物保護の実状と、東京都獣医師会の野生動物保護の取り組みを紹介し、これからの展開を議論する。」

【基調講演】

 長嶺 隆 (NPO法人どうぶつたちの病院・事務局長)
「ネコの適正飼育が希少動物を守る/希少野生動物保護の活動は、開業獣医師としてあたりまえであるペットの適正飼育を普及させることだった。」

【現状報告】

 鈴木 創 (NPO法人小笠原自然文化研究所・事務局長)
「小笠原で起こっている事/希少野生動物とネコが出会わないで済む小笠原にすることが対策の根幹である。」

 中山 隆治(環境省・小笠原自然保護官事務所・首席自然保護官)
「小笠原の世界遺産登録と外来生物問題/断固として外来種対策を進める。そのためには、多くの人の力が必要である。」

 中川 美穂子(東京都獣医師会・理事)
「東京都獣医師会の取り組み/小笠原から引っ越してきたネコを見るたび思う。ネコを受け入れることで、小笠原の野生を守っていると。」

【総括講演】

 林 良博(東京大学農学部・教授、中央環境審議会動物愛護部会長
「ヒトと動物の共存を目指して/地域の実情に根ざした対策が急務である。」

【パネル討論】

 パネリスト:長嶺隆(NPO法人どうぶつたちの病院)/鈴木創(NPO法人小笠原自然文化研究所)/中山隆治(環境省・小笠原自然保護官事務所)/中村幸一(東京都・環境局)
 コーディネーター:羽山伸一(東京都獣医師会野生動物対策委員会)
「小笠原の希少動物保護対策をどのようにすすめるか?/生態系から排除したネコを生かすことが小笠原の希少野生動物保護活動の推進力である。」

【会長挨拶】

 手塚泰文(東京都獣医師会・会長)
「東京都獣医師会は、会員病院でのネコの受け入れ、馴化を行っている。このネコたちを新しい飼い主に託すことで、さらに島からネコを受け入れ、小笠原の希少野生動物保護活動に貢献できる。協力をお願いしたい。」

 

 

2006年

11月

03日

小笠原シンポジウム

上記ポスターをクリックしてください。大きくなります。
上記ポスターをクリックしてください。大きくなります。

「小笠原の稀少動物を守る」 
飼育動物や人間との共存を目指して 
2006年12月17日(日)
東京大学農学部 弥生講堂・一条ホール

2006年

8月

25日

小笠原の野生を守るための活動を開始しました

小笠原諸島母島の南崎では、オナガミズナギドリやカツオドリが捕食されていることが、以前より指摘されており、2005年5月、地元NPO小笠原自然文化研究所が自動撮影などにより確認調査を行ったところ、ネコによる捕食であることが、明らかになりました。
 これにより、小笠原村、東京都、林野庁、環境省がネコの緊急捕獲を協議し、小笠原自然文化研究所、母島ガイド協会有志などが25日間に4頭のネコを捕獲しました。
(社)東京都獣医師会は、2005年7月よりこの母島のネコたちを、同獣医師会野生動物対策委員の病院で1頭ずつ受け入れ、飼いネコとして飼育できるよう順化。その後、父島でアカガシラカラスバトの繁殖地を守るために捕獲されたネコなど含め、2006年8月現在、合計14頭の小笠原のネコを東京で緊急保護しています。(1頭は、新しい飼い主さんへ譲渡)
 小笠原の野生生物とネコとの軋轢を解消するためには、ネコの飼い方を見直し、数を増やさず、自分のネコを家の周りだけで飼う「適正飼育」の普及が必要であることから、地元「小笠原ネコに関する連絡会議」 (注)が地元住民たちとネコの飼い方について懇談する「島ネコこん」を企画したことを受け、ネコの適正飼育の普及について実績のあるNPO法人どうぶつたちの病院は、(社)東京都獣医師会第一回小笠原派遣団とともに小笠原へ出かけ、西表・対馬・やんばるでの事例紹介を行い、行政、NPO,自然保護の活動をする人たち、ネコの飼い主さんたちと向き合って「小笠原ネコ問題」解決の一歩を踏み出しました。
(注)「小笠原ネコに関する連絡会議」
構成:環境省、林野庁、東京都、小笠原村、小笠原村教育委員会、NPO小笠原自然文化研究所

第1回小笠原派遣団2006年7月13日から18日
56時間船の旅 島では実質3泊4日の過密スケジュールでした。

参加 
NPO法人 どうぶつたちの病院
杉谷 篤志(理事長)
長嶺 隆(事務局長) 
中西 せつ子(監事)
濱外 晴美 加治屋 美幸(ボランテイアスタッフ) 
加藤 千春(オブザーバー)
(社)東京都獣医師会
手塚 泰文(会長) 
中川美穂子(担当理事)
羽山 伸一 (野生動物対策委員会委員長)
                     
日程  小笠原ネコに関する連絡会 2回
    「島ネコこん」       3回

2005年

2005年

9月

16日

「オガサワラオオコウモリを救え!緊急支援物資支援プロジェクト」を展開中です。

救護されたオガサワラオオコウモリの幼獣を人工保育するための物資を集め、おがさわら丸に積み込んで送りました。小笠原海運のご協力をいただきました。

「どうぶつたちの病院」東京プロジェクトは、オガサワラオオコウモリの野生復帰を目指します。
・ 7月31日に父島で生後2~3週齢のオガサワラオオコウモリ(絶滅危惧種)が救護され、都指定の救護団体であるNPO法人小笠原自然文化研究所(以下、NPO)に収容
・ 一時は本土動物園施設への搬送も検討されたが、関係行政機関では現地での野生復帰を決断し、NPOに対して継続飼育を指示
・ NPOは、オオコウモリの野生復帰経験が豊富な(財)沖縄こども未来ゾーン・金城輝雄獣医師や専門研究者等に飼育指導を要請
・ その後、順調に生育していることから、現地にNPO等がリハビリケージの設置を決定
・ この間、NPO法人どうぶつたちの病院がコーディネーターとして飼育技術支援チーム(沖縄)と物資支援チーム(東京)で関係機関と調整活動を展開
・ 野生復帰まで3ヶ月程度の飼育が必要と判断されたため、その間のケアに必要な物資(ケージ、保温器具、医療用器具等)の支援をNPOが(社)東京都獣医師会野生動物対策委員会(以下、委員会)に要請(8月17日)
・ 小笠原への船便が21日出航であるため、委員会として緊急支援を決定し、担当役員の病院から19日に支援物資を宅急便で発送
・ また委員会からNPO法人野生動物救護獣医師協会に対し協力を要請し、21日早朝に支援物資を船積み
・ 今回の緊急物資支援活動は、以下の3団体による協働事業として実施した
(社)東京都獣医師会野生動物対策委員会、NPO法人・野生動物救護獣医師協会、
 NPO法人・どうぶつたちの病院