井の頭自然文化園でマングース・イエネコなど沖縄の外来生物の問題について長嶺隆が講演

井の頭自然文化園が講演会「生物多様性と外来生物―今、何が起きているのか?何をやっているのか?沖縄の場合」を6月13日(日)に開催しました。

 

講演1「わたくしたちの身近な外来生物」

 講師: 馬島 洋(井の頭自然文化園教育普及係)

講演2「沖縄の外来生物問題―マングース・イエネコを例に」

 講師:長嶺 隆(NPO法人どうぶつたちの病院)

 

講演に先立って、井の頭自然文化園飼育展示係長の冨田恭正さんが、自身がご着用になっているTシャツに描かれた絵の説明をされました。

 ネコと鳥がすれ違っている絵柄の中に「CRITICAL MOMENT―危機一髪」の文字が入ったこのTシャツは、2008年1月に小笠原の父島で開催されたアカガシラカラスバト保全計画つくり国際ワークショップの際に生まれたものです。飼い主のいないネコが小笠原諸島にしか生息していない「あかぽっぽ」(アカガシラカラスバト)を絶滅の危機に追いやっているという不幸な出会いの場面を表しています。

 

 ご参考まで、どうぶつたちの病院HP内の以下の記事をご覧ください。

  http://www.caw-trust.org/2008/02/15/アカガシラカラスバト保全計画づくり国際ワークショップを共催しました/

 

ペットとして、あるいは、人の役に立たせるために日本に持ち込まれた動物が本来の日本の生物多様性を壊している現状と、この問題の解決に取り組む人たちの活動を伝える講演会でした。

 

講演1「わたくしたちの身近な外来生物」では、井の頭自然文化園教育普及係の馬島洋さんにより、外来生物法で定められている動物たちの解説が行われ、そんな動物たちが動物園という身近な場所にも飼育されていることに改めて気づかされました。

沖縄の状況を語る長嶺隆
沖縄の状況を語る長嶺隆

 

講演2「沖縄の外来生物問題―マングース・イエネコを例に」では、NPO法人どうぶつたちの病院の長嶺隆が講演し、ヤンバルクイナなど沖縄本島の野生動物を絶滅に追いやる最大の原因であるネコとマングースによる影響を報告。さらに沖縄や全国のたくさんの市民、学生、子供たち、専門家、行政などが関わり繰り広げられている多彩な保護活動を紹介しました。