ツシマヤマネコとともに

対馬は、日本列島と朝鮮半島の真ん中に位置しています。

ここは自然と文化のクロスロード。
人々はその独特の生態系の中で、風土に合わせた暮らしをしてきました。

 

ツシマヤマネコの故郷は、その対馬です。

 

ツシマヤマネコは、イエネコとほぼ同じくらいの大きさで、耳の後の虎耳状斑と太くて長い尾が特徴的なネコ科の野生動物です。

 

ネズミや小鳥、カエルや昆虫などの小動物を餌とし、対馬の自然の中でなわばりをもって生息しています。

 

年配の方に伺うと「昔は家の裏にヤマネコがよく来ていた」という話しがでるように1960年代頃までは、対馬全域に250~300頭程度が生息していたと考えられています。

 

高度経済成長により、全国的に農業・林業などに従事する人口が減少しました。
その結果、里山の環境が変化し、対馬ではツシマヤマネコの餌となる小動物が減少。

 

人々の暮らしを便利にするための道路交通網の発達は、ツシマヤマネコの生息地を分断し、交通事故により死亡する個体が後を絶ちません。

 

里山に暮らすツシマヤマネコは、人が飼育するイヌやネコの影響も受けています。
野外で生活するイエネコとの餌の奪い合いや感染症。
野犬に咬まれて死亡したと考えられるヤマネコの死体も回収されています。

 

ツシマヤマネコは対馬の生態系の頂点にたついきものです。
ヤマネコが暮らせない島では、他のいきものたちも暮らしていくことはできません。
もちろん人間も。  

 

対馬の自然をまるごと守ることが、人とヤマネコが共に暮らしていくために必要なのです。